2010.05.31 Monday
サフランの赤 サフランの黄色
サフラン
サフランの赤がとても深くて渋くて好きなのだが、サフランの黄色も好き。

赤いサフランを少量の湯に浸す。

そして広がる、何故か不思議な黄金色。これはもう、ちょっとした手品のようなもので、その鮮やかな変貌の仕方は、何度やっても楽しくなってしまう。サフランのリゾットをよく作るが、リゾットが好きと云うよりは、この赤が、この黄色に変化するのを見たくて作っているようなところさえある。
サフランのリゾット
そもそも色と云うのは、そのモノ自体の色ではなく「モノが反射した光」をそのモノの色として誤解しているに過ぎないので、モノの本当の色はずっと不明のまま過ごしているのがヒト。そうした脳に於ける思い込みの精度が、そのままその人の知覚の解像度となっている訳だ。

脳に於ける思い込みの精度、知覚の解像度、それは経験に経験を重ねる事で複雑化するものだと思うが、その鍛錬の素地は文明と云う素敵なものの発展により、徐々に薄らいでいるのかもしれないと、ふと考えてしまう。

ディスプレイに表示できる色、スピーカーから流れる音、舗装や立ち並ぶビルに掻き消されてしまった匂い。

そうした、情報量の薄められてしまった現代の環境は、後戻りできないものとして受け入れるしか無い訳だが、一方で、それらと引き換えに知らず知らずの内に失われている経験があるということを、時には意識的に考えて、取り戻し感じ直す機会を自分自身に与える試みは、ヒトにとって想像以上に重要なことかもしれないと、月明かりの奇麗な夜に思いを巡らせた。
comments
サフランは赤かったのですね。
少し調べてみたら花のめしべを乾燥させた香辛料だとか、貴重なものですね。

脳も不思議ですね。
人間が可視光以外の光も見えたら、世界はまた違ったものになっていたでしょうね。
眼球も、解像度が高いのはは中心部のみ、画素数も数百万しかないと言われる人間の目も、脳の画像エンジンによって処理されることで滑らかに見える。

ということは、脳の違いによって、一人一人感じている音や色に違いがあると思っていましたが、脳の能力から考えると、月が美しいと共感できるということは、その誤差は、人と人の繋がりの中、情報の共有などで、その誤差を小さくできるのでしょうね。
garigare
2010.06.01 / 00:38
garigareさん、コメントありがとうございます。


>サフランは赤かったのですね。

私も、食材として自分で料理してみるまでは、赤いとは知りませんでした。よくコレを発見したなと感心します。恐るべし、最初の人。


>情報の共有などで、その誤差を小さくできるのでしょうね。

でしょうね。
その一方で、ネットの更なる普及などにより、共有が深まる程、共通の情報が多すぎて個性が薄れて均一化していってしまうような、そんな寂しさもあるので、手放しに「情報共有バンザイ」とは云えない気もしていますが。

何事も、バランスが大切ですね。
kishin
2010.06.01 / 13:23